「女として、人生のパートナーは簡単には選べません」
「そうだろうな」
「ということで、アルフォン少尉。古代君と競争してください。勝った方を夫にします」
「ふふふ。面白い。機械の身体の私の方が生身の地球人よりずっと有利だろう」
「というわけで、位置について下さい。古代君の乗ったコスモゼロ52型対アルフォン少尉の対決、いよいよ始まります!」
「って、おい。向こうは宇宙戦闘機に乗ってるぞ! こっちはそのまま走るだけか! これでは勝てるわけが……」
「お互いに自分専用の機械を使うってことで、公平を期したつもりですが。だめですか? うるうる」
「うっ。ま、まあ認めよう」
森雪の涙に弱いアルフォン少尉であった。
さらばアルフォン少尉! 愛の戦士達編 §
「はぁはぁ。とうとうコスモゼロに勝ったぞ」
「えーと。審判から今の勝負は不公平ではないかという意見が付きました」
「それはそうだ。いくら機械の身体とはいえ、宇宙戦闘機に勝つのは苦労したぞ」
「生身の古代君はこれでも不利だそうです。というわけで、再試合です」
「なにー、今度はコスモゼロじゃなくてヤマトに乗り込むだって? ワープされたらどうするんだ!」
「そう思ってこれを用意しましたわ」
「なんだこの皿は」
「特別に美味いスープです。これで公平ですね」
「どこがだっ!」
頑張れアルフォン少尉。愛のために戦え!
アルフォン少尉 新たなる旅立ち編 §
「こんな勝負やってられるか!」
「じゃあ、どうするんですか?」
「無理矢理奪ってやる!」
「古代君助けて!」
「無駄だ。あいつは輸送船ユキで深宇宙に飛んでいったからな」
「そ、そんな……」
「というわけで、コウノトリが赤ん坊を持ってきたとき、隣にいる私が父親だ!」
「えっ?……」
アルフォン少尉よ 永遠に編 §
「こうなったら地球を奇襲占領して、雪に赤ちゃんを運んでくるコウノトリを捕獲するしかない!」
「だから、それは……」
アルフォン少尉完結編 §
「よし、ついに雪のエッチシーンだ」
「古代君とのね」
「がーん」
アルフォン少尉完結編70mm版 §
「あんなエッチシーンはカットしてやる!」
「いやーん」
「あと、画面の上下もカットね。35mm版より横長だから」
アルフォン少尉復活編 §
「というわけで、30年の時を経て蘇ったのだ。しかし、相変わらず雪は美しいな」
「あの。私、雪の娘の美雪ですけど」
頑張れアルフォン少尉! 実は雪をほったらかして古代がどっかに行ってる今こそ、森雪のハートをゲットするチャンスだ!
頑張れ古代君 似たようなもの編 §
「雪、レーダーをみてくれ」
「ぷいっ」
「おい。雪どうしたんだ?」
「私、雪じゃありません。サーシャです!」
「そ、そうか。すまん。でも似たようなものだろう? この間も間違えて別の船に乗ったら有紀螢がいたけど、ぜんぜん気がつかなかったし。副長がプラモ作っててやっと気付いたよ。はっはっは」
「そういうあなたは、よく見たら古代おじさまじゃなくて、ウォーリアス・ゼロ! ここは戦艦火龍じゃなくてヤマトですよ!」
サーシャから別人だと嫌がらせを受けても泣くな、古代。でも、いい顔もしちゃダメだぞ。雪が泣くからな、おじさま!